AMOROSAのプリザーブドローズは、ベルベットのような肉厚の花びら、弾力がある壊れにくさなどから高い評価をいただいております。
AMOROSAの薔薇はすべてエクアドル産。最高級ローズとまで呼ばれる秘密は、この南米エクアドルにあります。
薔薇といえばヨーロッパのイメージが強い花ですが、近年の出荷量をみると、実は南米が主な輸出国に名を連ねているのです。
南米産の薔薇は大輪でステムも太く、長く、生命力にあふれています。
その堂々と咲き誇る姿が、欧米諸国においては、高級品として人気をあつめているのです。
コロンビア、ケニア、エクアドルなど、温暖な地域が薔薇の産地として名を挙げるなか、特に高い評価をあつめているのはエクアドル産ローズです。
その理由は国土にあります。
スペイン語で「赤道」をそのまま国名にしているように、エクアドルは赤道が国土を横切る真直下にあたります。
そのため年間通じ「永遠の春」と呼ばれるほど温暖な気候なのです。
国土の中央にそびえるアンデス山脈。湿度の少ない風が吹き下ろすとともに、豊富な雪解け水をもたらしてくれます。また活火山の恩恵により肥沃な土地を育んでいるのです。
AMOROSAの薔薇園はこのアンデスにあります。
アンデスでは昼は暖かく夜は冷たく、寒暖の差がとても大きいのが特徴です。この環境が薔薇をたくましく強く、大輪に育むのです。
エクアドルが育んだ、生命力あふれる健康で大輪の薔薇。
その薔薇のちからを最大限に引き出しプリザーブドローズにするため、AMOROSAは現地に専用薔薇園を設けています。
プリザーブドローズの加工はその鮮度が命。朝一番に花を摘み取り、午後には加工します。しかもAMOROSAでは薔薇が大きく開花する、ギリギリまで農場で咲かせてから摘み取っているのです。
薔薇は開花させてしまうと、花びらが傷つきやすくなってしまいます。また花が大きければ大きい分、輸送コストもかかります。
しかしAMOROSAでは、プリザーブドローズに加工する薔薇は大地で大きく開花させています。
ここまで開花にこだわる理由は、大地で咲かせることで花に力が宿るから。
木の根が自分のちから出吸い上げた養分やパワーは、美しい強さにつながります。乾燥にもつよく、散りにくい薔薇に育つのです。
大切に育てた大輪の薔薇を傷から守りながら輸送し、すみやかに加工するために、AMOROSAの加工工場は薔薇園の中に建てられています。
専用薔薇園で収穫された薔薇は、まず傷・色・形・巻きの形状などを厳しくチェック。
傷がなく、形や巻きの美しい花だけをプリザーブドローズに加工するためです。
残念ながらこの段階で非常に多くの薔薇が選から漏れ、農園の肥料として再利用される道を辿ります。
厳しい選定基準をクリアしたものだけが、ようやくプリザーブド加工されていきます。
プリザーブド加工が終わっても、これらのローズたちはまだAMOROSAの名前で呼ばれることはありません。
加工後も再度厳しいチェックが行われるからです。最上級に美しいものだけが選び出され、ようやく製品として出荷されるのです。
そして日本に到着。ここで最後の厳しい検品が行われます。
日本の基準をクリアしたごくわずかな薔薇だけが「AMOROSA」の名前を用いることが許されるのです。
AMOROSAはプリザーブドローズの「女王」と呼ばれるほどの高い評価をいただいています、
しかし最初からこの高い品質のプリザーブドローズを生み出していたわけではありません。
昔は、切り花として販売できなかった生花の、受け皿としてプリザーブドローズは作られていました。
鮮度の落ちた、生花用のローズを加工しても、残念ながらプリザーブドローズとして美しい一輪は生み出されることはありませんでした。
こんなプリザーブドローズの状況に満足できなかったわたしたちは、より良いものを求め、様々な品種の薔薇を加工しました。
生花の段階でどれだけ美しくても、加工後もそのまま美しいとは限りません。
花が縮んでしまったり、花びらが破れてしまったり。色があせてしまうものもありました。
多くの試作を重ねても、積み上がるのは望まぬ結果ばかり……。
そんなとき、ある一本の薔薇の木が目にとまりました。
その木は、当時どこの薔薇農家も栽培しなくなっていた、古い品種の親木でした。
わたしたちは試しに、この古い薔薇の花にもプリザーブド加工を試してみました。
ところが仕上がった花の美しさに、スタッフは息をのむことになります。
巻きは美しく、花びらも縮むことなく、質感はしっとりとして、ベルベットのような光沢……。
これこそが私達が求めていた、究極のプリザーブドローズだったのです。
この薔薇を商品として安定してお届けしたい。
農園ではこの貴重な親木を株分けし、何年もかけて薔薇を増やしました。
それは何年にもおよぶ、地道な作業でした。
一輪の美しさを求め、長い時間をかけたことにより、AMOROSAのプリザーブドローズは今日、アートシーンやフラワーデザインの現場で高い評価をうけているのです。